offshore drilling 550x300 メタンハイドレートが新たな主役になるのだろうか。
自他共に資源の少ない国として認識されている国、それが日本だ。

しかし、これまで資源が少ないと考えられていた日本領海内の地下には膨大な量のメタンハイドレートが眠っていることが明らかになり、仮に採掘や利用が可能となれば日本は一躍資源大国になるかもしれない。

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日本近海にはメタンハイドレートと呼ばれる個体(氷)状態のメタンガスが大量に眠っていることが明らかになっている。
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メタンハイドレートとはメタンガスと水によって構成された物質を表し、それが個体の状態で保存されているだけあり、火を近づけると燃えて(消費される)後には水だけが残るという性質を持っている物質で、これまで人間が使用していた燃料には石油・天然ガス・ウラン等があり、それぞれが資源枯渇や周辺環境に与える危険性を持つ一方、メタンハイドレートはCO2排出による環境破壊が進む現在において未来を担う新たな資源として注目されていてる(現在は採掘に膨大な費用がかかる面がある)。
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シェールガスの実用化に成功したアメリカのように日本がメタンハイドレートの採掘と実用化を成し遂げることが出来れば、現在輸入に頼っている多くの燃料を国内で調達出来るようになり、国内経済が潤うだけでなく日本は資源の輸出国という立場になる。
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二酸化炭素を出さない燃料と聞けばまるで夢の資源のように感じるが、そこには当然デメリットも存在する。

1つ目のデメリットは固体状態で埋まっているメタンハイドレートを採掘することによって広い範囲での地盤沈下が発生する可能性である。

2つ目のデメリットはメタンハイドレートの消費によって空気中に放たれるメタンガスが増え、地球温暖化に拍車がかかることである。

3つ目のデメリットはメタンハイドレートを巡る国家間での領海を巡る争いで。メタンハイドレートの価値が本格的に上昇した場合、中国等は日本に対して領海の権利を主張することがほぼ確実で、新たな国家同士の争いの火種になりかねないことである。
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仮に日本がこれら難題を乗り越えて資源大国となった場合、多くの人は中東の裕福な国のような生活を想像するかもしれない。しかし実際には日本の人口がそれら小国とは比べ物にならないことやメタンハイドレート自体が巨大な利権に覆われてしまい市民にまで利益が流れない可能性が高いので、資源大国=裕福ではないということを痛感することになるだろう。