サンパウロで水不足が続く、ワールドカップの心配事が増える。

多くの人々が待ちどおしにしている2014年ワールドカップブラジル大会。

どの国にも懸念事項は存在し、ブラジル大会では工事の遅れや治安の悪さ、さらには国内世論の盛り上がりに欠けることが問題となっていたのだが、ここに来て新たな問題に直面している。

サンパウロ周辺の水不足だ。地元サンパウロのメディアによると、現在サンパウロ周辺地域では深刻な水不足に陥っているという。その原因は1930年以来(約100年に1度のレベル)の干ばつで、ダムの貯水率は10%を下回る状況になり、今後各地に影響が表れることが懸念されている。

運が悪いことにサンパウロ周辺の雨季は既に過ぎており、今後降水量が爆発的に回復する可能性は少ないと思われ、7月～8月にかけて水が枯渇する可能性も指摘されている。また少なくなった水に藻が繁殖するなどといった害が発生し、水分の減少だけでなく水質の低下という悲惨な状況に陥っている。

サンパウロは言わずと知れたブラジル最大の都市で(首都はブラジリア)、ワールドカップの際は開幕戦のブラジルVSクロアチアをはじめとした多くの試合がアレーナ・デ・サンパウロで行われ、世界中から多くのサポーターが訪れるだけでなく熱狂する人々によって普段よりも水を使う機会が増えることが予想される。

ワールドカップ前に人的要因ではなく気候による悪影響を受けているサンパウロ。同大会は都市開催ではないのだが、日程や移動距離を考えると開催地変更は無いだろう(水が枯渇しているわけでは無いので試合自体を行うことは可能)。

↓サンパウロで行われる試合一覧(現地時間)

無事に開催できるのだろうか、そして本当の試練は大会終了後にやってくるだろう。