北海道の冬を象徴する流氷が到着した。
毎年冬になるとオホーツク海に現れる流氷は本格的な冬の到来を告げるだけでなく、その神秘的で非日常的な光景から多くの人を魅了している。
2014年の流氷は1月17日に北海道紋別市の北北東55kmのオホーツク海上で観測された。
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元々はほんの小さな氷の塊が、徐々に巨大で複雑な形となり、アムール川周辺の風や海流に乗って南下することで北海道に到達する。
北海道に流れ着く流氷には、その成立過程から非常に多くの生物とともにやって来る。意外な一面も存在する。
アムール川周辺は多くの森林地帯に囲まている。森林地帯から多くの栄養分が川に流れ込むため、植物プランクトンが大量に繁殖する。植物プランクトンが繁殖すると、それを餌とする動物プランクトンが繁殖し、それを餌とする生物たちが大量に集まる。
生物の中にはクリオネなどの珍しい生物も含まれ、流氷と共に北海道にやって来る。
2005年に知床が世界遺産に世界遺産に認定された際、流氷の存在は大きなウェイトを占めていたとされている。ヨーロッパなどで流氷を見る場合には北海道よりも北のいどでなければならないため、ある意味これほど南で流氷が見られることは珍しいのだ。
2014年は12月の気温が高かったために流氷の発生が遅れていたが、今年も無事に到着して何よりといったところである。