アラスカ州は日本と同じく環太平洋造山帯の上に位置している。
そのため火山活動が活発であり、大きな地震も頻繁に起きている。
そんな中懸念されているのはパブロフ火山の噴火とそれに伴う交通機関へのダメージだ。というのも、現在パブロフ火山山頂の温度が急激に上昇しているからだ。
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2014年5月30日にはパブロフ山が噴火を起こして大量の溶岩と火山灰を噴出し(最大で7000mの高さに火山灰が昇った)、周囲の航空機に対する警戒レベルは最大のレッドとなったことは記憶に新しいかもしれない。
パブロフ山は標高2518mの活火山で、1980年~2013年までの間に幾度となく噴火している。幸運にも2014年の噴火では航空機に対する警戒レベルはすぐに下がったのだが、研究者たちは今後再び大きな噴火があった場合には航空網の麻痺(日本や中国と北米を結ぶ大動脈が停止する)だけでなく地上の機器にも深刻な影響を与える可能性が高いことを懸念している。
さらに人間に直接的な危険がある可能性が高いとされている現象は、融雪型火山泥流だ。
融雪型火山泥流は高温の噴出物が流れ出すと同時に山の周囲に積もった雪が一気に溶け出しで流れ出る現象で、1926年に日本で発生した十勝岳の噴火の際に発生して多くの命が失われたことがある。
パブロフ火山そのものはアリューシャン列島の中でも比較的中規模な火山なのだが、そんな中ISS(国際宇宙ステーション)による観測で、噴火後に山頂の温度が上昇していることが明らかとなった。
現在は地震によって噴火が誘発される可能性と、噴火によって地震が起きる可能性の双方が懸念されている。
近い将来パブロフ火山の名前が有名になる時が来るだろう。