かつて日本中で猛威を振るっていた感染症コレラ。
こんなコレラの名前が付けられた毒キノコ、コレラタケの存在を知っているだろうか。
コレラタケはその名前からもわかるように、実に危険極まりないキノコなのだ。
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その症状は1日ほどで回復するとされているが、放置していると数日後に肝臓や腎臓といった内臓器官が破壊されてしまい、最悪の場合には死に至ってしまう。その致死率は50%で、2人に1人が命を落とすと考えた場合には決して低い数字ではないことがわかるだろう。
コレラタケが生える時期は食欲の秋で、朽木や落ち葉だけでなく、キノコを栽培して使い捨てたオガクズにも生えてくる。その見た目は食用のエノキタケやナラタケと酷似しており、非常に間違えやすいので注意が必要だ。
特にエノキタケ栽培が盛んな地域では誤って口にしてしまうケースがある。
2007年、新潟県で男女10人がコレラタケによる食中毒で病院に運ばれ、2009年には3人が入院する事態となった。この事例ではナラタケとコレラタケを間違えて口にしてしまったようで、幸い命に別条はなかった。
現在、コレラタケが誤って混入することは殆ど無くなったが、細心の注意を払うようにしたい。とはいっても我々一般人に出来ることはほとんど無いかもしれない。