梅干し・梅のおにぎり・梅酒等、日本人の身の回りには梅が溢れている。
これらの食べ物が好きな人は多いかもしれないが、意外なことに梅は本来人間にとって有毒な食べ物であると知っている人は少ないだろう。
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桜よりも少しは早い3月に開花し、6~7月ごろの時期に梅の実を付ける。そしてこの梅の実が人間にとって危険な猛毒となる。
毎日梅干しを食べる人からすればそんな話は信じられないかもしれないが、これは真実である。
では、普段梅の実を口にしている人の体には何故異常が現れないのか。それは梅の猛毒が熟した実ではなく未成熟な青い実に存在するからだ。梅干しの種の中には天神様と呼ばれる軟らかい部分があるのだが、未成熟の梅の実ではこの部分が猛毒となる。
仮に食べてしまった場合には腸の中で青酸(シアン化水素)を発生させ、青酸中毒によって呼吸困難に陥って死んでしまう(一般に市販されている梅酒の中に入っている青い梅は塩分やアルコールによって毒性が低下しているので問題ない)。
中毒死は幼児に多く見られ、キノコ中毒と同じく子供の命を脅かす要因となっている(梅に毒があると知らない親も多いことが原因の1つとされている)。ちなみに未成熟の桃も同じく毒性があり、これらの食べ物が未成熟の場合には決して食してはいけない。