喫煙で認知症のリスクが倍増か。

喫煙が人間の体に引き起こす害に新たなラインナップが追加されそうだ。

どうやら喫煙者が非喫煙者と比べて認知症になるリスクが2倍程になるという研究結果が発表されたようで、禁煙と健康を考える新たな機会となるかもしれない。

九州大学の研究チームは、1988年から約15年間かけて喫煙者と非喫煙者の双方(平均年齢72歳712人)の生活を追跡調査した結果、15年後に202人が認知症を発症した中で喫煙者と非喫煙者では約2倍の差があると明らかにした(非喫煙者と喫煙経験のある禁煙者では差が無かった)。

調査の結果から、喫煙者と喫煙経験のある禁煙者では差が無かったことから高齢になって現在進行形で喫煙をしていると認知症のリスクが高くなる危険性があること。その原因としては喫煙による脳の委縮が指摘されている。

認知症とは、脳の機能(精神機能)が低下することでそれまで何の問題も無かった社会生活を送るという行為が脳の委縮によって困難になる病気で、脳の委縮という不可逆的な要因によって引き起こされるために現在の医学ではリハビリによる若干の改善が限界という病気だ。