シャングリラ、チベットの理想郷。

中国の桃源郷やチベットのシャンバラなど、アジア各地には理想郷の伝説がある。

そんな理想郷の中にシャングリラと呼ばれる場所がある。

シャングリラはチベットに存在するとされた理想郷で、現在では世界中で理想郷の代名詞として使われている言葉ともなった。

チベットの崑崙山脈(こんろんさんみゃく)とヒマラヤの谷間に存在するとされ、美しいチベット仏教の寺院や町が存在し、多くの建物が立ち並び、そこに住む住人は非常に長い寿命を持つとされている。

これまではただの理想郷というような位置づけで語られることが多かったが、時が経つにつれてチベットという地理的な要因から、シャンバラに繋がる入り口とされるようにもなってきた。

シャングリラはシャンバラや桃源郷と違い、各地に古くから伝わるものではなく小説の中で登場したという点で異色の理想郷といえる。

その知名度の高さのため、現代にはシャングリラの名前が地名の由来となっている地域が存在する(中国雲南省の香格里拉県など)。外国人受けのする地名に変えることで観光地として発展させようといった試みもある。

人々の中には今でもシャングリラという理想郷が生きているのだ。