雨の色は無色透明。これは世界共通の決まり事であるが、2001年にインドのケーララ州で赤い雨が降ったことを知っているだろうか。
ケーララの赤い雨と呼ばれ、約2ヶ月間に渡って降り続けた不思議な雨の正体は意外なものだったことで知られている。
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最初に赤い雨が観測されたのは7月25日のことで、場所によっては赤ではなく黒・黄色・緑色の雨や雹が降ったとされている(赤以外の色に関しては誇張という指摘も多い)。
興味深い点は、これら奇妙な色をした雨が降った地域は局地的であり、なんと有色の雨が降ったすぐ目の前では無色透明の雨が降っていることが確認されているだけでなく、奇妙な色をした雨が降り注いだ時間は長くても20分程度ということだった。
約2か月間続いた現象に対してインドの気象庁が示した見解は、アラビア地域から風に舞って飛来した砂が雨に混じって降り注いだというもので、降った地域が局地的であった理由や降る時間が短かったことを一応説明出来るものであった。
上記の見解に疑問を呈したのがガンジー大学のルイス博士で、同教授は各地域でサンプル採取した有色の雨を調査した結果、その正体が赤い色をした単細胞生物であることを発見。さらにこの生物が窒素・ケイ素・塩素・金属原子を含んでいることも明らかになった。また粒子の細胞膜にはウランが発見され、これまで地球上では発見されていなかった生物である可能性も指摘されるようになった。
ルイス博士は、赤い雨が降る前にケーララ周辺で爆発音と衝撃波が観測されていた事実とを照らし合わせ、隕石が空中で爆発を起こして地球外の生体物質を運んだのではないかという仮説を提唱した。
ケーララの雨は生物が地球外からやって来たというパンスペルミア説をさらに掘り下げる現象として注目されている。
一方、赤い雨は2012年7月5日にも観測されていて、仮に隕石説が事実であったとしたら特定の地域に降る理由の説明が付かないことから、真相は謎が増したということになっている。
そして原因が判明してない以上、今後日本で赤い雨が降る確率は0ではない。