Haemadipsa zeylanica japonica 0s3 900x562 ヤマビルとチスイビル!ヒルの脅威が人間に迫る!
5~10月の時期に活発に活動するヒル。

中には山に登った際にふと気が付くとこのヒルが足に付いていたという経験をした人もいるかもしれない。

ヒルたちが活動的になるシーズンでなくても、山へ行く場合には注意が必要だ。

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ヤマビル
Haemadipsa zeylanica japonica 0s3 900x562 ヤマビルとチスイビル!ヒルの脅威が人間に迫る!
ヤマビルはその名が示すように山の中に棲んでいるヒルで、主に落ち葉の中に身を隠してターゲットとなる動物の接近を待っている。日本では唯一の陸棲ヒルである。

動物の動き(一説には体温や二酸化炭素を感知しているとされている)を感知したヤマビルは、突如として素早い動きとなり、ほんの一瞬(動物の足が地面に着いた瞬間)の間にターゲットの体に張り付く。
Haemadipsa zeylanica japonica 0s2 500x500 ヤマビルとチスイビル!ヒルの脅威が人間に迫る!
ヤマビルは体の前後に吸盤があり、それぞれ3つの顎に90本の歯を持ち、獲物には吸い付くのではなく噛み付いて吸血する(自身の体重の10倍ほどの量を吸血する)。噛む力は非常に強く、仮に引っ張ったとしても容易に剥がすことは出来ない。強引に剥がしてしまうと吸盤だけが皮膚に残ってしまうため、防虫スプレーをかけたりアルコールや塩分をかけるのも効果的である。それらが無い場合にはライターの火でヤマビルに直接攻撃すると良い(ライターは危険性があるので防虫スプレーがベストである)。

噛み付かれた場合に、多くの歯で噛まれていながら痛みを感じることは無く、その理由は、ヒルが吸血する際にモルヒネに似た鎮痛作用のある物質を分泌し、相手に気付かれないようにしているためである。

チスイビル
Hirudo medicinalis 900x615 ヤマビルとチスイビル!ヒルの脅威が人間に迫る!
チスイビルはヤマビルのように陸上に生息しているヒルではなく、田んぼや沼や川に生息しているヒルである。

チスイビルという名前ではあるものの、ヤマビルが自身の体重の10倍近い量の吸血をするのに対して、チスイビルは自身の体重の3倍程度の量しか血を吸わない。

陸棲と水棲という違いこそあるものの、チスイビルはヤマビルとの決定的な違いを持っている。それは獲物の体内に吸い付くことである。

ヤマビルのような陸棲のヒルでは起こらないこの現象、人間をはじめとした動物が水と共にチスイビルを飲み込んだ場合に喉や食道に吸着して吸血するのだ。
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そのような事態になった場合にはすぐに病院で取り除く必要があり、少しでも体の奥に侵入されてしまった場合には手術で取り除かなければいけない。

ヤマビルに対する対策としては腕や脚を露出しないことが大切であるが、チスイビルに関しては水の中に厚着をして入ることはほとんどないため、これといった対策が無い。被害を少なくするためには出来るだけ水場に近寄らないことが賢明である。