人類発祥の地はアフリカ大陸であると耳に挟んだことのある人は多いだろう。
アフリカに住んでいた原人がホモ・サピエンスへと進化した後に世界中に進出していったという単一起源説。世界各地で同じような進化を遂げたホモサピエンスが誕生したという他地域進化説の2つの考え方が主流となっている。
そして現在注目を浴びている説はミトコンドリア・イヴ説。単一起源説をより掘り下げたものだ。
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人類の起源が女性である点を、旧約聖書の創世記に登場するイヴに例えミトコンドリア・イブ説と名付けられているが、ここで表現されているイヴとは1人の特定の女性を表しているわけではない。
ミトコンドリア・イヴ説の根拠はミトコンドリアDNAの調査結果であるという。
ミトコンドリアDNAは母親からしか受け継がれない遺伝子で、父親の遺伝子が混ざることは無い。そのような特徴を利用して人類のルーツを探ることが出来ると考えた研究者達は、多くの現代人女性の遺伝子を調査した。
するとヨーロッパ人やアジア人は今から20万年前のアフリカ系人類を起源としていることが判明した。
これはミトコンドリア・イヴ説が単一起源説を確実視する証拠となるのではないかと注目されてきたが、他地域進化説を提唱する者達は、アジアやオーストラリア地域の原人はそれぞれ独自に進化してホモサピエンスとなるとして反論している。
そして現在ではホモサピエンス・イヴ理論を真っ向から否定する事実が明らかになっているのだ。これまでは母親から受け継がれることは無いと考えられてきたミトコンドリアDNAは、父親からも遺伝する場合があることが明らかになったのだ。
この発見はミトコンドリア・イヴ説だけでなく単一起源説そのものを否定する可能性を秘めている。
人類のルーツは今もまだ解明されていない。十中八九、単一起源説や他地域進化論のどちらかであると考えられているが、そのどちらかを証明する決定的な証拠が今も存在していない。
もしかしたら上記以外のルーツがある可能性も否定できない。
本土日本人(大和民族)は「縄文人」と「弥生人」とのほぼ半々の比率の混血民族です。「本土日本人、沖縄県民(琉球民族)」 と 「中国人(漢民族)、韓国人(韓民族)」とはかなり異なります。
↓Y染色体ハプロタイプ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA#Y.E6.9F.93.E8.89.B2.E4.BD.93.EF.BC.88.E7.88.B6.E7.B3.BB.EF.BC.89.E3.81.AB.E3.82.88.E3.82.8B.E7.B3.BB.E7.B5.B1.E5.88.86.E6.9E.90
↓2008年、住斉(すみ・ひとし)筑波大名誉教授による「縄文人特有mtDNA」と「弥生人特有mtDNA」による計算結果より
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/imgview/2009/05/24/a542e.jpg.html
(産経新聞より抜粋)