dora1 中国各地に蔓延する偽物(コピー商品)事情。なんと清の時代のドラえもんの石像まで!
中国を旅行した観光客が現地で
「1636年~1912年の清の時代に制作された歴史的な石像」
として土産物店で説明を受け、このドラえもんの石像を購入したのだという。

近年日本でも多く報道されるようになり注目を集めているが、実は中国でこのような偽物が出回ることは珍しいことではない。

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このドラえもんが発見されたのは中国の土産物店だとされている。

店主曰く「清時代の物」としたようであるが、残念ながら偽物の可能性が高いと思われる(もちろん本当に清の時代の遺物の可能性もあるかもしれないが、ここでは偽物という前提で記述)。
dora1 中国各地に蔓延する偽物(コピー商品)事情。なんと清の時代のドラえもんの石像まで!
中国でお土産などを購入した場合、このような偽物を掴まされることは珍しいことではない。かつてはベルリンの壁と称した石が販売られていたりなどといった事例もある。
そのような偽物が蔓延る理由には中国が抱える社会的な問題が関係している。

中国では多くの偽物(コピー商品)が市場に出回っている。

これは中国の長い歴史が生み出したある意味での負の遺産(模倣技術は高いが、知的財産権が多く叫ばれる現在では悪い面しか持たない)であり、近年中国政府でも対策に乗り出そうとしている問題である。一説によると、中国の博物館で本も落として展示されているものは95%が偽物であるとされている。

実例としては、発売前の新作のブランド物のコピー商品であったり、最新の携帯端末のコピー商品が出回っているといったもので、共通している特徴として当然無許可で作成されて価格が安いことが挙げられる。さらには医療品までが偽物として出回っている。
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なぜ中国ではこれほどまでに偽物が多く出回っているのだろうか。

日本人には信じがたいことだが、偽物市場が中国経済の中で欠かすことのできない地位を占めているからだ
一説には、海外に偽物を輸出するまたは国内で偽物を売る産業は中国国内の主要産業となっているという。

中国政府もそのことを熟知していると見られ、表向きは無数に存在する偽物を取り締まり切れないとされているが、役人と偽物製造者との癒着などといった黒い話が絶えることなく指摘されている。

歴史的な財産の偽物が多く出回る理由としては、文化大革命にも見られるように中国では歴史の転機ごとに過去の物は破壊されてきた歴史的背景があり、歴史はあるが遺物は残っていないという矛盾が存在するためである。

現在すでに世界的な大国としての地位を確立している中国であるが、これらの問題を解決しなければ真の大国の地位にたどり着くことは困難だろう。