小笠原諸島の西之島新島(にしのしましんとう)付近で、11月20日午前10頃に海中から煙が上がっていることが確認され、海底噴火のように海中から岩石が飛び出しながら徐々に陸地が表れる映像が海上保安庁によって撮影された。
世界中で幾度となく新たな島が誕生した記録があるが、このように誕生の過程が映像で、しかもわかりやすく記録されることは珍しいことである。
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パキスタンの地震で出来た島と違い、この新島は火山活動によってできたものである。
その時は遠い国の出来事であった新しい島の誕生がなんと日本の小笠原諸島西之島新島で発生することになった。
報道によると、21日午前10時頃に海上保安庁に対し「西之島新島で噴煙が上がっている」という通報があり、同日午後4時過ぎに現地上空にて海上に高さ600mの噴煙が上がっていることを確認。
同時に溶岩が噴出して新たな島が形成されていることも判明し、その際の映像が記録された。
この新島は西之島新島の南南東500mに存在し、大きさは直径200m程と見られていて、出現過程が記録されることは非常に珍しいことである。
実は西之島新島自体も1973年の噴火によって形成された島であり、今回出現した新島もそれと同じ原因で出現したと思われる。
また今後この島の行く末は予測困難で、波に浸食されていく可能性や運良く島として残る可能性も指摘されている。
この島はなお膨張を続けていて、12月3日の時点で甲子園球場と同じ大きさにまで成長した。
今後に関して、成長を続けるのか止まるのかは火山活動次第とみられている。
新島が新たに出現した場合は、その島が属している領海を持つ国に属するため、この島が島と認定されれば日本に新たな島が誕生したことになる。
つまり日本の新たな領土となるのだ。
そして12月26日時点で巨大化した島が西ノ島新島に合体したことが確認された。
これによって、小笠原新島と呼ばれていた新島の名前は西ノ島新島(既存の島と合体した場合には既存の島の名称を引き継ぐため)となった。
現在もマグマが活発に噴出しているため海上保安庁は付近を航行する船に注意を促している。
ここまで急激に島が成長している現象を目の当たりにしているが、これは歴史的瞬間を見ているのかもしれない。