シュモクと聞けばシュモクザメを連想する人が多いが、シュモクという名前が付いているのはシュモクザメばかりではない。
実はシュモクという名前が付く生物は他にも存在し、その名前はなんシュモクバエという。
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名前についているシュモクという部分はシュモクザメのそれと同じく、鐘を打つ際に使う鐘木が由来となっている。ちなみにシュモクザメはHammerhead shark(ハンマーヘッド)と呼ばれるが、シュモクバエの英語名はStalk eyed なので意味としてはワイングラスの脚といったところである。
シュモクバエの特徴はその名の通り、左右に大きく張り出している目であり、体つきこそ他のハエとほとんど変わらないがこの横に飛び出している目が最大の特徴であるためとても判別しやすい。
この長く伸びた両目を持つのはオスのみで、なんとメスのシュモクバエにはシュモクが存在していない。そのためメスを発見した場合には他のハエと区別することは困難になる。
どうやらオスにとってこのシュモクはメスに対するアピールポイントとなっているようで、両目の長さがより長ければオス同士での争いにも有利になる(シュモクバエの戦いは両者のシュモクをぶつけ合い、より離れている方が勝者となる)。
シュモクバエ最大の特徴である長い目、中には間隔が2cmにもなるイケメンな個体も確認されているのだが、これほどまで左右で離れている場合には最高のイケメンであるらしい。
虫の世界も人間の世界も似通ったものがある。シュモクバエはそれを教えてくれている。