厚生労働省は平成24年度の家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告を発表した。それによると子供の誤飲事故や誤飲物で最も多くの割合を占めたものは34年連続でタバコと判明。
一方、誤飲事故の件数は年々増減を繰り返し減少傾向にあるとは言い難いものの、タバコの誤飲自体の発生件数は減少傾向にあるようだ。
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子供の誤飲物の内訳は、
タバコ 99件 25.7%
医薬品 57件 14.7%
プラスチック 40件 10.4%
金属製品 36件 9.4%
玩具 33件 8.6%
電池 16件 4.2%
硬貨 15件 3.6%
食品 12件 3.1%
紙類 8件 2.1%
となっている。
子供の誤飲はどれも非常に危険なことはいうまでも無く、特に割合の多いタバコと薬品類は体内に吸収された場合に窒息以外の被害も大きくなる。
タバコを誤飲してしまった場合には嘔吐や顔面蒼白等の症状が見られ、最悪の場合には意識障害を起こして命を落としてしまうこともある。またニコチンは水に溶けにくい性質を持っているため、仮に誤飲したとしても少量であれば命の危険になることは少ない。しかしタバコに1本に含まれているニコチンは20mgでその致死量は10~20mg(乳幼児)と考えると危険であることには変わりない。
タバコ以外では薬品が多くの割合を占めているが、この中には子供が自身の意思で口にしたのではなく、誤って違う薬を飲ませてしまった事例も含まれている。
幸いなことに平成24年度の死亡事故は0件であったが、日ごろから子供の周囲を注意深く観察する必要があるだろう。
ちなみに誤飲事故は男児の方が若干多い傾向にある。