日本に本格的な冬の到来を告げる生物とされている雪虫という昆虫。
中にはその名前を聞いたことが無いという人も多いかもしれない。
実はこの雪虫、今後大量繁殖する可能性が指摘され、もしもそのような事態になった場合には一躍害虫として認知されてしまうかもしれない生物である。
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見た目は蚊にもハエにも見えるような奇妙な見た目で、なんといっても最大の特徴は雪虫の名前が示すように下半身を覆っている綿のような物体である。
雪虫という名前は見た目通りの名前であるが、厳密には雪虫というのは正式名称ではなく、アブラムシの仲間の中で白い綿上の物質を分泌するものの総称である。
白い綿状の物質が宙を舞う雪に見えることから、先述したように冬の到来時期に発生するため、雪の降る前触れや冬の訪れを人間に知らせる昆虫として冬の風物詩となっている。
東京をはじめとした地域ではあまり馴染みが無いかもしれないが、北海道などでは幾度となく大量発生をしていて、2012年には小樽などで無数の雪虫が発生したように、近年その発生頻度が増えているという指摘がある。
どうやらアブラムシの仲間は直前の夏~秋にかけての気温の高さに比例するように大量発生すると考えられている。のため地球温暖化に伴う気温上昇が雪虫増加の原因の原因ではないかとされている。
仮に温暖化が進んだ場合にはただ大量発生するだけでなく、生息地が南下する可能性もあり、東京などでもその姿を見ることが出来るようになるかもしれない。
ちなみに雪虫は作物を荒らすことや人間に危害を加えることが無いのだが、大量発生した場合には人の口に入ったり機械の中に入り込んでショートさせたりといったことが懸念される。
冬の到来を告げる虫は、地球温暖化の到来を告げる虫でもあるのだ。
北の風物詩が害虫認定になるとしたら悲しいなー
飛んでるというより空気に流されてるような
あの頼りなさがなんともいえない