多くの人が毎日通勤に使う通勤列車。
平日の朝、各地を走る電車はほぼ間違いなく満員電車であり、それでも尚通勤するために満員電車を使わなければならないため、ほとんどの人が大きなストレスを感じている。
そしてその時に感じるストレスは、戦場にいる兵士と同じレベルのストレスであるということをご存じだろうか?
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これを調査したイギリス人研究者は、ストレスの大きさを測る判断材料として、125人の通勤者の心拍数および血圧と、トレーニング中の戦闘機パイロットや現役の警官のそれとを比較した。
その結果、通勤者の感じる不安は状況をコントロールできないためにいっそう悪化することがわかったと述べている。これは、戦場と満員電車の状況が似通っていたり、満員電車では命の危険にさらされているというものではなく、あくまで数値上のものから判断したものである。
「機動隊員や戦闘機のパイロットは、目前の出来事によって引き起こされるストレスに対して何らかの対応がとれる。一方で、特に電車を使って通勤するサラリーマンは何の対策も打てない。両者の違いはそこにある」
と述べるように、満員電車に乗っている時に我々が感じているストレスは想像以上のもののようだ。
現在の日本では、満員電車の問題点を解消するにはいささか厳しいと考えられる。
多くの企業が都心部へ一極集中し、始業時間も多くの企業が同じ時間帯であるために必然的に労働者たちが同じ電車に乗ることは避けられない。
講じることができる対策があるとすれば、新しい電車の路線を増やすことで混雑緩和を図ることや、在来線の地下化や高架化(小田急線)などによる輸送力増加で少しでも電車に乗っている時間帯を減らしたり、理想論では各企業の一極集中を無くし、始業時間をズラす事などである。
我々乗客個人にできることはと言えば、すでに多くの人が実践しているであろう
・先頭車両や最後尾に乗る
・少し電車の内側に進み、混雑していない場所へ行く
・外の音をシャットアウトして音楽を聴いたり読書をする
といった限定されたことであり、根本的な対策は難しい。
一説によれば、満員電車が緩和された場合には、日常生活で感じることのあるストレスが相対的に減少し、経済活動のパフォーマンスを向上させるという効果も期待できるとされている。
この説も。、戦場と満員電車でのストレスが同じだとするならば納得できる。
今後、満員電車の緩和が一層進むことを期待しよう。