近年、世界各地でイルカやクジラ、魚をはじめとした海の生物やカラス等の鳥類が大量に死ぬ事件が報道されるようになった。
各地で頻発するようになったこの現象は、何を示唆するのだろうか。
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千葉県の大原漁港では200tにもなる死骸が打ち上げられ、原因としてはイワシを捕食するサメに追われた群れが岩場に入り込んでしまったとされているが、短い期間で類似した現象が幾度も発生したことの原因としては不明な点が多い。
海の向こうのペルーでは2012年の2月以降に900を超えるイルカの死骸が次々と発見され、4月には1500羽のペリカンやアシカの死骸が発見され、原因は感染症の流行ではないかとされている。
これらの現象の原因としては、地震などの災害(地殻変動)や、地球温暖化による生態系の乱れが指摘されているのだが、その一方で人間によって引き起こされた生物の大量死という事例もある。
ニュージーランドでも、クジラの死骸が大量に打ち上げられたり、浅瀬で座礁する事例が相次いでいる。最近では2014年の1月に100頭を超える鯨が打ち上げられ、海に帰すことが困難と判断され安楽死させられた。
こちらの事例は先述した生物の大量死とは対極に、その原因がハッキリしている。
アメリカ軍の潜水艦によって発生したソナー音(音波)や爆発音の影響を受けて方向感覚を失ったイルカが大量に座礁したようで、座礁こそしないものの障害物を避けることが出来ずに重傷を負う個体は1万頭を超えるとされている。
一方、上記の現象に対しては懐疑的な意見も目立ち、インターネットが世界中に普及するようになり、情報の発信が格段に早くなったことによって、これまでは発見されても大きく報道されることが少なかった現象でも、世界中に素早く発信されるようになったことや、情報がデータとして残るようになり多くの人が同現象を知るようになったことで、生物の漂着現象が多発しているように感じるのだという。