イギリスのオークションに巨大な草食竜ディプロドクスが出品されるとCNNが報道した。
これまで恐竜の全身骨格が標本として出品された例は、2009年10月3日にティラノサウルスの全身骨格がラスベガスで出品されるなどといったアメリカでの出品が主であり、今回恐竜の全身骨格が出品されるのはヨーロッパで初めてのことある。
今回出品されるディプロドクスの個体名はミスティーと名付けられている。
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今回出品されるディプロドクスはジュラ紀、約1億5000万~約1億4700万年前までのわずか300万年の間に北アメリカに生息していた大型草食竜である。
全長は、大きなもので20m~35mにもなると推定され(今回出品されるミスティーは17m)る巨大な草食竜だ。
化石としてのディプロドクスはとても珍しいもので、世界中の博物館でディプロドクスの化石を所蔵している場所はわずか6箇所ほどしかなく、それらの博物館でも全身骨格を所蔵している場所は少なく(ドイツ フンボルト博物館等)多くの博物館では部分的な化石やレプリカ標本である。
今回出品されるミスティーが発見されたのはアメリカのワイオミング州。発見から約2ヶ月かけ全身骨格を発掘した。アメリカの法律では国有地で化石が発見された場合は国外への持ち出しは制限されるが、ミスティーは私有地で発見されたために自由に持ち出し可能となり、ヨーロッパのオークションで出品されるこことなった。
予想される落札価格は日本円で約6300万~9500万円と1億円を切る値段となっている。以前ティラノサウルスの全身骨格(個体名スー)が出品された際に付いた値段である10億円に比べれば決して高額ではないかもしれない(スーの骨格は世界で最も綺麗に残る全身骨格であった)。
このディプロドクスの落札者がスーを落札したような博物館関係者となるのか、それともどこかの大富豪となるのか、化石の今後が気になる。そして新たな化石は世界中で発見されている。今後もっと驚きの化石が出品されるかもしれない。