2 シテ島。パリ発祥の地とされる小さな島。
世界で最も有名な都市であるフランス首都パリ。

そんなパリ発祥の地とされている小さな島があることを知っているだろうか。

シテ島と呼ばれ、セーヌ川の中州に位置するこの小さな島はパリ市内で最も古い歴史を持つ第1区と第4区に属している。

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シテ島の歴史は古く、ユリウス・カエサルの残したガリア戦記という戦争の遠征記録によれば、紀元前1世紀の時点でガリア人のパリシイ族と呼ばれる民族が住んでいた。パリの名前はこのパリシイ族が由来となっていて、シテ島のシテは英語で表現するところのシティ(街)に由来している。

そんな島であるシテ島には、意外にも多くの歴史が残されている。
2 シテ島。パリ発祥の地とされる小さな島。
古代ローマ人がこの地に至り、ノルマン族やフン族との戦いの際には島全体が要塞化され、カペー朝の時代(987~1328年)には島の西側に応急が建設された(この場所は現在パレ・ド・ジュスティスという裁判所とドーフェルヌ広場となっている)。
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ちなみに裁判所内にはサント・シャペルという世界最高峰のステンドグラスを擁する聖堂とコンシェルジュリと呼ばれる監獄があり、サント・シャペルにはルイ9世がラテン帝国のボルドワン2世から13.5万リーブルで購入したキリストの荊冠(キリストが磔にされた時に頭にかぶっていたとされるもの)が聖遺物として収められている(サント・シャペルの建設費は約4万リーブルであった)。
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コンシェルジュリはフィリプ4世の宮殿であったのだが、14世紀後半から監獄として使われ始めた。フランス革命の時代に最盛期を迎えた監獄として有名で、多くの王族や貴族(マリー・アントワネットやマルキド・サド)が収容されていた。
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そしてシテ島にある最も有名な建築物はノートルダム大聖堂だろう。ノートルダム寺院には多くの日本人が訪れるのだが、ついついシテ島にあるということを見逃してしまいがちになってしまう。ノートルダムとは聖母マリアを表す「我らが貴婦人」という意味である。
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パリの歴史が詰まった小さな島は、その地に住んでいた民族がパリの名の由来となり、島にはパリの歴史を象徴する建物がいくつも並んでいるという、パリ発祥の地と呼ぶにふさわしい場所なのだ。