メキシコに通称「人形の島」と呼ばれる場所が存在する。
そこは自然が産み出した絶景が広がるような場所ではなく、小さな島の中に人形が所狭しと並べられているという光景が広がっている。
人形の島と聞けば微笑ましい光景が浮かぶ人もいるかもしれない。しかし実際にはそんな光景ではなく、なんとも気味の悪い光景が広がっている。
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そこにある運河には農業用に水草と泥で作られた人工の島々(チナンパ)が浮いているのだが、その中の1つに人形やで埋め尽くされた不気味な島がある。
日本では「人形の島」と呼ばれ、現地メキシコでは「ソチミルコの人形島」と呼ばれている。
人形島はその名前の通りの光景をしていて、島中に人形が吊るされている。さらに人形は長い時間が経っているために汚れ、それが気味の悪さを助長している。
この島が人形に埋め尽くされた理由は以前この場所に住んでいたドン・ジュリアン・サンタナという男性である。サンタナは自身がかつて人形島で死んだ少女の霊に取りつかれたと思い込んでいた、そして少女の霊を鎮めるためにゴミとして運河に捨てられて流れてくる人形を集めて50年間の時間をかけて島中に飾ったとされている。
しかし、そんなサンタナ自身も少女が死んだ場所と同じ場所で命を落としていたとされ、その出来事と気味の悪い光景が合わさって噂が広まっていった。
今では観光客が訪れるようにもなり、現地にとっても観光客が落とす金銭は魅力的であることから人形は撤去される気配が無い。
不気味な場所も時間が経てば貴重な収入源になるという少しリアルな一面も持っている。
現在メキシコの治安は悪化しているため、日本人がこの場所を訪れるのは難しいかもしれない。