body types 900x476 肥満遺伝子の真実。肥満は生活習慣病ではない可能性。
先進国の人々、特に美意識の高い女性を悩ませる肥満。

今も昔も世の中にダイエットの情報が溢れ返っていることからもわかるように、実に多くの人の悩みの種となっているようだ。

そんな肥満にはいくつかのタイプが存在することを知っているだろうか。

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肥満は多くの人にとっていい印象を与えることは少ない。

アメリカでは今でも肥満は自己管理が出来ない証拠とされ、会社での管理職にはなれないという場合がある。生活習慣の管理が出来ない人間には他人の上に立つ資格が無いということだ。

生活習慣が原因とされてきた肥満であるが、ロックフェラー大学の研究で肥満遺伝子が発見されてから肥満に対する認識に少しずつ変化が見られるようになった。

現在までに50を超える種類が発見されている肥満遺伝子は体の代謝に大きな影響を与え、この遺伝子を持つ人間は持たない人間よりも太りやすい体質になる。肥満は必ずしも生活習慣が原因とはいえないという。
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そんな肥満遺伝子の中で我々日本人に身近なものは主に3種類に分類される。そしてどの種類の肥満になっているかによってその解消方法も変わってくる。

β3アドレナリン受容体(リンゴ型肥満タイプ)

日本人の34%を占める肥満遺伝子。本来β3アドレナリン受容体は中性脂肪を分解する働きがあるが、突然変異を起こすことで中性脂肪を分解する能力が無くなってしまう。

β3アドレナリン受容体が原因で肥満に陥っている体型がリンゴ型肥満(腹部に脂肪が付く)で、日本人男性に多く見られる肥満タイプである。

このタイプの肥満になると内臓脂肪が増えて糖尿病や心臓病を誘発するようになり、さらに糖分の代謝が悪くなり炭水化物(ごはんやパン)を摂取することによって一層太りやすくなる。

この場合は炭水化物の摂取量を少なくし、内臓脂肪燃焼に重点を置いた有酸素運動をすると効果的だ。

脱共役たんぱく質1(洋ナシ型肥満タイプ)

日本人の25%を占める肥満遺伝子。本来脱共役たんぱく質1は遊離脂肪酸を分解する働きがあるが、突然変異を起こすことで遊離脂肪酸を分解する能力が無くなってしまう。

脱共役たんぱく質1が原因で肥満に陥っている体型が洋ナシ型肥満(下半身に脂肪が付く)で、日本人女性に多く見られる肥満タイプである。

このタイプの肥満は脂肪の代謝が悪くなり、揚げ物やクリーム等の脂肪分や油分を多く含む食品を摂取すると太りやすくなり、非常に痩せにくいという特徴がある。

脂肪分や油分を控えることで脂肪が燃焼する割合を上げることが効果的だ。

β2アドレナリン受容体(バナナ型肥満タイプ)

日本人の16%を占める肥満遺伝子。この遺伝子は非常に特殊で、肥満遺伝子であるものの非常に太りにくいという特徴を持つのだが、同時に筋肉も付きにくいという特徴を持ち合わせているので1度太ってしまうと痩せにくいという欠点を併せ持っている。

体重が100kgをオーバーすることが多いのは意外にもこの遺伝子の持ち主である場合が多い。

肥満対策は難しいが出来る限り筋肉を多くつける努力が必要になってくる。

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このように肥満は遺伝によってある程度左右されることが判明している。人によって要因が違い、必ずしも生活習慣病という言葉では片づけられない問題ないのだ。