トレインサーフィン、その名の通り電車を使ったサーフィンという意味なのだが、これだけでは我々日本人にとっては何のことだかさっぱりわからない。
実はこのトレインサーフィンとは、現在世界中で社会問題になっている若者たちによるとても危険な遊びなのだ。
スポンサードリンク
世界中で深刻な社会問題となっているこの現象は実に危険な行為であると同時に、その国の事情も垣間見ることが出来る現象だ。
最近になってインターネット動画投稿サイトなどへの投稿によってトレインサーフィンの映像が手軽に世界中に配信されるようになりった。主にヨーロッパの若者の間で流行し、そしてその反響が大きいことも重なって真似をする若者がさらに増える事態となっている。
ロシアでは時速240kmの高速鉄道の屋根につかまって、氷点下の中モスクワ~サンクトペテルブルグの間約650kmを3時間45分かけて無賃乗車する事態が発生したり、中にはトレインサーフィンの最中に電線に感電したり落下するなどして命を落とす事件も発生して社会問題となっている。
それがトレインサーフィンが世界中で流行している真相である。
若者の悪戯という認識が強いが実は世界的には日本のようにトレインサーフィンが存在しない国の方が珍しく、途上国では日常的によく見かける光景なのだ。
インドやインドネシアなどの人口が多く(都市部に集中している)電車があまり整備されていない国の人間にとってはトレインサーフィンはある意味で必要不可欠な手段として用いられることが多い。
これらの国の通勤列車は日本の満員電車など比較にならないくらいに混雑している。そして電車の本数も日本と比べてはるかに少なく、時間も全く正確ではない。そのため物理的に考えて乗車することが出来ない人が発生してしまう。
次にいつ電車が来るのかわからないのでなんとしても目の前の電車に何としても乗る必要があるのだが、先述したように物理的に乗車が不可能なのだ。そこで考えられた手段が電車の屋根の上に乗ることである。
中には無賃乗車の者も混じっていて(実際にはほとんどが無賃乗車という意見もある)非常に危険な行為であるため各国で対策が検討されている。
中には日本では考えられないような、電線の位置を低くすることや電車柱に鉄球をぶら下げるといった対策が施されている。
途上国では通勤や無賃乗車の手段として、ヨーロッパではスリルを味わう手段として同じ行為が行われている。一口にトレインサーフィンといっても各国で事情が違う、これはとても興味深い。
しかしトレインサーフィンはとても危険な行為である。絶対に真似をしてはいけない。