2013年2月15日、ロシアに突如襲来し世界中を驚かせた隕石。NASA曰く100年に1度のこの隕石落下現象だが、その後隕石の捜索が続き、遂に原因となった隕石が回収された。
回収された隕石は、以前から隕石が落下した地点とされていたチェバルクリ湖の湖底から発見された。
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隕石が発見された場所は、以前から隕石が墜落したのではないかとされていたチェリャビンスク州のチェバルクリ湖である。
直撃の際に湖面を覆う氷に直径6mもの巨大な穴を開けた隕石はこの湖の湖底にて発見された。
隕石自体は珍しくなく、毎日のように地球に降り注いでいるが、この隕石は観測史上初の(公式に認められているものでは)多大な人的被害を出した隕石である。
落下当初、隕石はの多くは大気圏突入から衝突までの間にほとんど燃え尽きてしまい、湖に落下した部分も湖面を覆う氷と衝突したり、湖底の泥にまみれてしまい採取か困難だとされてきた(同時に、湖底の泥がクッションの役割を果たして隕石の形を保存している可能性も指摘されていた)。
ただでさえ発見が困難な水中の調査だけでなく、湖全体が氷に覆われている時期に衝突したために、結果的に氷が光を遮り水温を下げることになったため、調査は難航を極めた(氷が張っていなければ穴が出来なかったため、落下地点の予測はさらに困難になったと考えられる)。
↓隕石が衝突の際、氷にあけた穴(現在穴は消滅している)
発見された隕石は、これまで発見されたチェリャビンスク隕石(正式名称)の中でも最大の重さとなる約570キロである。
画像はロイター通信より
これまでに発見されていた隕石と比べればいかに大きな破片が見つかったのかわかるだろう。これでもチェリャビンスク隕石のほんの一部である(本来の隕石の大きさは直径17m重さ1トン)。ある意味この程度の大きさで済んだことは幸運と言えるだろう。実際にはさらに巨大な隕石が衝突する可能性もあるからだ。
ロイター通信の記事によると、この隕石の被害は負傷者1200人、被害総額は32億円であるという。
この事件に関しては以前から、
「アメリカの最新兵器ファルコンHTV2なのではないか」
と疑う人々が陰謀論を主張したり、
「すでに落下した物体はロシア政府が回収しているため、湖底には何もない」
といった都市伝説が囁かれていた。
今回の隕石の発見が某国の陰謀ではなかったとすれば、さらなる調査や、成分分析によって地球外生命体などの手掛かりをつかめるかもしれない。